双極性障害とはどんな病気?

双極性障害というのは、気分が高ぶって行動力が旺盛になる躁病相と、気分が低下して物事に対する意欲がなくなってしまううつ病相とが、交代して起きるようになる病気です。ストレスなどが発症の引き金になることはありますが、もともと患者がもっていた遺伝的性質などのさまざまな要素が組み合わさって原因を構成しているものとされています。
一般にうつ病とよばれているものは単極性障害にあたり、うつの状態だけが長く続くものですが、双極性障害の場合には、躁病相とうつ病相のバランスをどのようにして適切に保つかというところに主眼を置いて治療する必要があります。
双極性障害の治療には、意外なことに、てんかん発作の治療薬であるテグレトールなどの医薬品が用いられることが多くみられます。これはテグレトールにかぎらず、他の種類のてんかん発作の治療薬でも同様のはたらきをもっていることがあります。
実は、テグレトールのようなてんかん発作の治療薬は、脳の興奮をしずめるという作用をもつため、これが例えば双極性障害の躁病相の再発を防止したりすることにも有効であるからです。
ただし、テグレトールのような医薬品は、妊娠をしている女性については、服用への慎重さが求められます。まず、妊娠中に服用した場合、母体内での葉酸不足になる可能性があり、これは胎児が奇形となる割合を高めてしまいます。また、テグレトールの有効成分そのものにも、奇形や発育障害をもたらす要素があるということが、過去の疫学調査から指摘されているところです。
双極性障害の治療薬としてはさまざまな種類のものがありますので、妊娠した場合は、こうしたリスクのより少ないものを選んで服用するようにすることが必要となります。